公園逍遥吟句選集
令和3年公園逍遥吟句
「公園逍遥吟句」は、総合公園管理棟にある、投句箱に投稿された、公園の四季や表情を読んだ俳句を、毎年、俳句の識者の方々に選句していただいたものです。
応募期間 令和3年5月1日~令和4年2月28日
開 函 令和4年3月1日
選考協力 加須市騎西俳句連盟
応募総数 281句
選考結果 特選3句 入選4句 佳作11句
特選
やんはりと叛旗を返すいわし雲 | 大塚昭夫 | 栃木県小山市 |
もう風にそよぐことなく破蓮 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
枯れ切つて考ふる木と眠る木と | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
入選
猫じゃらしいたづら心まだ抜けず | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
風船の逃げたる空の深さかな | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
老いてゆく静けさにゐて秋すだれ | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
小流れの気負へる音や曼殊沙華 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
佳作
やっかいな身の上となる蓮の骨 | 大塚昭夫 | 栃木県小山市 |
帰らざる時を刻みて鉦叩 | 山崎マサ子 | 茨城県古河市 |
万緑のまつ只中に立ち尽くす | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
青葉光すこし斜めに釣師かな | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
蓮の葉の蓮の葉らしくなりて来し | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
大方は黙想中か夏木立 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
存分に冬の日を浴び臥牛像 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
冬鳥の苛立つ声を挙げゐたり | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
秋輿や亀があちこち頭を上げて | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
薄紅の仄かに十月桜かな | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
雲ひとつなき空となり梅真白 | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
令和4年桃まつり俳句大会
応募期間 令和4年3月1日~令和4年4月30日
開 函 令和4年5月1日
選考協力 加須市騎西俳句連盟
応募総数 113句
選考結果 特選1句 入選3句 佳作7句
特選
白もまた燃ゆる色なり白木蓮 | 大澤良州 | 埼玉県鴻巣市 |
入選
早や五月木洩れ日力ありにけり | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
花桃や恋のはじめの二人かも | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
生き甲斐の十七文字や桃日和 | 阿久津勝利 | 栃木県宇都宮市 |
佳作
濃山吹天へほほえみ返すごと | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
糸桜天女の衣のごとくゆれ | 梅田ひろし | 埼玉県久喜市 |
半熟のタマゴ大好き山笑ふ | 宮本チエ | 埼玉県久喜市 |
雉鳴くや父の忌日の日暮まで | 阿久津勝利 | 栃木県宇都宮市 |
物言わぬ人となりけり蓮の骨 | 大塚昭夫 | 栃木県小山市 |
しばらくは石に腰掛け春惜しむ | 池田宏治 | 東京都武蔵野市 |
大ぶりの友のぼた餅桃の花 | 池田章子 | 東京都武蔵野市 |